NEWS / リレーエッセイ
2023.10.30

三寒四温 ~こころをつなぐリレーエッセイ~【2023年10月号】

三寒四温 ~こころをつなぐリレーエッセイ~【2023年10月号】

今月のエッセイは、当事者でありコミュニティ活動実践サポーターとして活躍されている前田恒夫さんより「歌って元気in大豆戸」の活動の様子を発信いただきます。

「私のMCI体験記シリーズ①」: “すばらしき音楽療法”の勧め

私が横浜市物忘れ検診で「軽度認知障害(MCI)」との診断結果を受けてから3年が経過した。今回“鶴見ふれあいホスピタル”で“フォローアップ物忘れ健診”を受診した結果、“認知機能回復度”と“海馬の膨らみ”が確認された。今後も継続的に“社会参加活動を実践”し続ける限り、“アルツハイマー型認知症発症の懸念はない”との“認知症サポート医”石井DRからの“画期的な診断コメント”だった。

そこで、私の“認知機能回復活動”の中で最も効果を実感し、誰でも“気軽に参加”できるのが、介護福祉士、日本心理療法士協会認定音楽セラピスト、スウエーデン音楽療法ブンネ法インストラクター、“認知症ケア専門士”の“中川ともゆき”さんの「音楽療法」である。その“楽しさと効果”について、以下に、お伝えしたい。

実は、中川さんとの出会いは、2021年8月頃、大豆戸地域ケアプラザでの“歌って元気in大豆戸”に参加した時。まず、歌う前の発声練習(舌と喉の効果的活用の「パ/タ/カ/ラ体操」の練習からスタートし、歌詞幕で歌う季節の唱歌(例:赤トンボ、故郷の空) や昭和の流行歌(例:高校3年生、青春時代、旅愁)を中川さんのギター弾き語りの下、参加者全員で“合唱”の後、「季節の唱歌/昭和大正時代の流行歌集」から、参加者からのリクエスト曲をギター弾き語りに応じて、全員で“合唱”するという流れである。
また、ギター演奏の途中で、中川さんから、“この歌、なあに?”とか、“「か」のつく、季節の野菜を10ケ以上あげてみて”ください!等の脳トレクイズが飛び出したりで、参加者からも大好評の実に楽しいひと時である。

ところで、大豆戸地域ケアプラザでの“歌って元気in大豆戸”の参加者数は、2019年5月スタート以来、41名、33名、34名、37名、30名もの参加者数を記録したが、その後、“コロナ禍”対策のため、20名定員で、2020年~2023年と15名~19名で推移したが、第5類に移行後の本年10月度は31名(女性:26名/男性:5名)に回復。久々の参加者の“えがお”と声の大きさ等の反応から、“多くの参加者が効果を実感中”であることを実感した次第である。

また、“中川ともゆき 歌って元気in大豆戸(まめど)”は隔月の第2水曜日13:15~14:30の年6回開催に加えて、“きくな土曜広場の集い”(毎月第4土曜日:12:00~13:00)では、中川さんと“きくな皆の広場”オーナー植村さん調理の“おいしいカレーライス”を食べた後、13:00~14:30:中川さんの指揮に基づく、参加者による“ブンネ楽器”演奏が大好評!

私の場合、“歌って元気in大豆戸”:6回に加えて、“ブンネ楽器演奏@土曜広場の集い”:12回、計:18回/年間) の音楽療法を体験し、特に、ブンネ楽器演奏当日は、参加者同士との交流機会に加え、帰宅後に心地よい昼寝の時間を愉しんでいる状況である!

中川さんによると、ブンネ療法は高齢者の”脳細胞活性化”に役立ち、”認知症予防やケア”に繋がり、スウェーデンでは、”車椅子の方が歩けるようになった”、”無言の人が皆にあわせて鼻歌を歌い始めた”等の事例報告があり、初めて”楽器演奏が出来ることによる楽しみ”と”自信・達成感を味わう生きがいにも繋がっている”との事例報告あり!

一方、石井DRによると、音楽は”感情“に訴える唯一の国境のない、“万国共通のコミュニケーションツール”(例:Kポップ/Jポップ、YOASOBI、等々)。”楽しいこと”が大事!愉しいと脳の血流が良くなり、認知機能回復に有効(筑波大学研究Groupでの実証研究)以上、 “音楽セラピスト:中川ともゆきさん”による“合唱と楽器演奏”を毎回、楽しんでいるが、“愉しいと脳の血流がよくなる”音楽療法“の効果を実感中!この”すばらしき音楽療法“をぜひお勧めしたい!!

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「歌って元気in大豆戸」~大豆戸地域ケアプラザにて~