NEWS / リレーエッセイ
2023.07.26
三寒四温 ~こころをつなぐリレーエッセイ~【2023年7月号】
市民セクターよこはま、事務局の小川です。今回は、身近な当事者との触れ合いエピソードをお届けします。
田舎町で自分らしく暮らすおばあちゃんとの思い出
私の生まれ育った田舎町には、認知症の症状がある高齢者がたくさん住んでいます。認知症への理解は少なくても、皆が「困った時はお互い様」精神で支え合っている地域です。
エピソード①
散歩に出て帰り道がわからなくなってしまったおばあちゃん。
「あのおばあちゃん知ってる?」「多分〇〇さん宅のおばあちゃんかな」と、ご近所リレーで無事に自宅にお帰りいただくことが出来ました。
エピソード②
いつも自分の家を間違えるお隣のおばあちゃん。(田舎なので玄関に鍵をかける習慣はなし)
勝手知ったる他人の家といった様子で、我が家の居間で寛ぐお隣のおばあちゃんの姿に、家族で大爆笑です。
本当の家族が「いつもごめんね~!」と飛んでお迎えに来る、そんな日常です。
エピソード③
我が家のおばあちゃん。認知症が進むにつれ暴言、トイレの失敗、夜中の徘徊など家族の心配事が増えていきました。
それでもひ孫に会うといつもの優しいおばあちゃんに戻ります。
おばあちゃん「今日は保育園お休みなの?」 ひ孫「うん!そうだよ」
5分後。
おばあちゃん「今日は保育園お休み?」 ひ孫「さっきお休みだって言ったよ~(笑)」
こんな繰り返しも、ひ孫にとっては何の偏見もない「忘れっぽいけど、面白くて大好きなひいおばあちゃん」です。
以上が、身近な当事者とのほっこりエピソードです。
認知症でも、認知症でなくとも、周囲の理解と思いやりで、誰もが自分らしく暮らせるまち。
横浜にもそんな地域が少しでも増えていくよう、今後も事務局として皆さまの取り組みをサポートさせていただきます!
近所の池で蓮が美しく咲いています