NEWS / リレーエッセイ
2021.09.30

三寒四温 ~こころをつなぐリレーエッセイ~【9月号】

三寒四温 ~こころをつなぐリレーエッセイ~【9月号】

西区在宅介護者のつどい「あけぼの会」代表で、認知症カフェ「わたぼうしカフェ」を主催していらっしゃる竹下淳子さんのコラムです。
おしゃれで、ほっそりしているのにとてもパワフルな竹下さん。どんなお話でしょうか。

「わたぼうしカフェにて」

掛かりつけ医師の紹介で、お一人でタクシー利用し初参加。初対面の方々と会話が続いていましたが、徐々に途切れるようになりました。
そんな時、子供時代に過ごした同郷の方との出会いに、方言で初めて話しができたと表情が明るくなり、しばらく楽しまれました。
時と共に話もかみ合わなくなり、ご自宅への時間もかかるようになられたので、奥様の付き添いでタクシー利用。来店はお一人での参加として対応。帰り際、スタッフの思わず「奥様が迎えに来る迄待って」の一言に、「一人で帰れるのに何故迎えに来るのか!」の言葉。
「今日は、お買い物があるので手伝って欲しいので、待っていてくださいと連絡がありました」とお伝えしたところ、「しょうがないな」とまんざらでもない表情でお待ちになりました。スタッフのさりげない一言で気持ちも和らぎ、お迎えの奥様とご機嫌でお帰りになりました。

現在はコロナウイルス感染拡大予防のためカフェも開催できませんが、また以前と変わらぬ再会を楽しみにしています。

たんぽぽ

このエッセイは、2020年5月にLINEで公開したコラムを再掲したものです。